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「蘭療薬解」中の動物薬  その3

「蘭療薬解」中の動物薬  その3
                                  第260回
近世オランダの動物薬(虫類薬を含む) 
ミイラ、蠅の頭、ワニも薬だった!




蠅(はえ) Vliegen フリーゲン
主効 よく吐を湧かす。あるいは、研いで塗れば、よく瘡を破る。頭を用いるとよい。


鼠尿(そにょう) Muizekeuters ムイニセケウテルス
主効  つけて貼れば、瘡腫を逐う。薫灼すれば瘡蝕を留める。
注:文字通りネズミの尿。


母偱密乙那(むゆみーな) Mumiena ムユミーナ
主効 血脈を渋らせる。仮熱を解す。あるいは、諸血症、あるいは癆熱などには、これを服用する。また、外用すれば、腐を治し、痛みを止め、止血作用がある。ムユミーナは、木乃伊(ミイラ)である。
注:中世から、近世に至るヨーロッパでは、ミイラがさかんに薬として用いられた。この項は、その証左の一つ。




烏蛇(うだ、くろへび、からすへび) Zwartslang ツバルトスラング
主効 神経を活発にし、筋脈を通暢する。微瘡伏毒、あるいは寒痺、疼痛など、これを服す。
注:烏蛇(うだ)は、日本では、黒蛇。色の黒い蛇を指します。しかし、生薬としての烏蛇は、烏梢蛇(うしょうだ)のこと。日本には、産しない。


野蚕(やさん) Blawzeiulm ブラーウシウルム
主効  筋脈を通じ、瘡疹をなおす。煎じて服用するとよい。
注:蚕の仲間で、あまり家畜化されていないもの。

野猪胆(やちょたん) Wilthalken ウイルトハルケン
主効 精神を清め、気管を通じ、食道を推し、仮熱を退け、薫じて虫動を伏せる。あるいは、焼酒を加え、あるいは、酢を加えて、証に従い、服用する。
注:イノシシの胆嚢。


鰻胆(まんたん)   Arneygal アルネイガル
主効:肝胆を清め、骨熱を解し、兼ねて諸虫を殺す。焼酒に和して点じれば、眼翳(がんえい)を除く。
注:マ行にあることから、マンタンとした。ウナギのキモ

鰻油  Arneypeostz アルネイペッシ
主効:筋絡を潤し、仮熱を解する。兼ねて諸虫を殺す。



鶏子油(けいしゆ) Rabaalonoil ラバーロンオーリ
主効:筋肉を調和し、胆熱を除き、腫痛を退ける。
注:おそらく、卵黄油(らんおうゆ)のことであろう。

鶏尿(けいにょう) Hoendermist ウーンデルミスト
主効:悪血を破り、膀胱を通じる。

鯨尿(げいにょう) Ambergys アムベルゲレイス
龍涎香のことである。鯨の尿と称することもあるので、再掲した。
  
鯨勢(げいせい) Waltehot ウアルスコット
主効:腎脈を固め、筋骨を養う。
注:鯨勢(げいせい)とは、鯨の陰茎のこと。


蝮蛇(ふくだ) Adder アッテル
主効 神経を流動し、筋絡を活発にする。あるいは、諸瘡を治す。
注:要するに、マムシのこと。

鮒魚(ふぎょ) Karper カッペル
主効:腸僻を除き、筋肉を和す。貼ってつければ、瘡熱を解し、疼痛を定める。
注:フナのこと。


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第259号 「蘭療薬解」中の動物薬 その2

第259号 「蘭療薬解」中の動物薬  その2

近世オランダの動物薬(虫類薬を含む) 
ミイラ、蠅の頭、ワニも薬だった!



人魚骨(にんぎょこつ) Veisem reel  ヘイシムレール
主効 血を留め、骨を固める。あるいは、吐血、しゃ血、あるいは、手脚萎弱などにこれを用いる。
注:この人魚は、マーメイドではなく、ジュゴンなどの海棲哺乳類であろう。

人中白(ニンチュウハク、ジンチュウハク)  Pis steen ピスステエン
主効 骨熱を解し、毒気を消し、逆気を降ろし、動悸を鎮める。貼ってつければ、腐瘡を治す。
注:尿の沈殿物。男性の小便器を掃除しないで置くと、白いものが便器にこびりつくが、それである。


蜂蜜(ほうみつ) Honig ホーニフ
主効 良液を慈潤し、仮熱に涼和する。また、諸疼痛、あるいは服し、あるいはつけてもよい。
注:ハチミツが現在では正しいが、「ほ」の行にあることから、ホウミツと音を当てた。

牡蠣(かき、ぼれい) Oester ヲステル
主効 神経を清くし、腎液をうるおし、煩熱を解す。汗液を留める。また、腸間を和解し、溜飲を降散する。
注:カキ(海の)の殻のこと。


猪脂(ちょし) Verkenc reuzel ヘルケンスレウゼル
主効:骨筋を温め、疼痛を退け、熱腫を消す。
注:文字通りだと猪の脂肪だが、豚の脂肪、すなわちラードであろう。

珍珠(ちんじゅ)  Perlen パールレン
主効 神経を澄まし、悸動を安んじ、骨筋を清し、毒熱を解する。すなわち、真珠である。
注:珍珠(ちんじゅ)は、真珠のこと。

蛇骨(ぢぁこつ) Slangbeendereu  ステングベーンデレン
主効 驚悸を鎮め、血動を定め、腎液を渋らせる。また、骨間毒を駆散する。
注:チの行にあるので、「ぢぁこつ」とした。


鯉胆(りたん) KarperGal カルペルガル
主効:神経および胆腑を清める。よく膜熱を解す。特に、胃管を開く。
注:鯉の胆嚢。非常に苦い。

竜骨(りゅうこつ) Gentlau ゲンチャウ
主効 腎液を渋らせ、虚動を降ろす。あるいは、遺精、あるいは虚驚、あるいは鼻血、ともに良い。
注:竜骨は、新生代の哺乳動物の骨の化石。しかし、実際には、もっと古い時代の恐竜の骨や、古代中国で占いに用いられた亀の甲羅や、獣骨も竜骨として薬用にされていた。
このようなものが、オランダで用いられたとは思えない。何らかの動物の骨であろう。


竜涎香(りゅうぜんこう) Ambergrys アンベルゲレイス
主効 腎液を潤し、腰脈を温める。鯨の精液が凝り結んで、海上に漂流したのを、漁師が取って供給する。黄色と白色の二種がある。白いものが佳品である。
注: 竜涎香(りゅうぜんこう)は、マッコウクジラの腸内に出来た結石のようなもの。
  昔は、手に入れるのが難しく、高貴薬とされた。



黄牛胆(あめうしのキモ) Oscegal ヲッセガル
主効:胆腑を清澄する。貼ってつければ、熱を解き、痛みを退ける。特に、肉を生じる。
注: 黄牛(あめうし)は、飴色の牛のこと。その胆嚢。


黄明膠(をうめいこう)Rimdpek リンドペッキ
主効:絡脈を滋潤し、筋骨を摂続する。また、貼ってつければ、筋骨を固め、蝕瘡を癒す。
注:「を」の項にあるので「をうめいきょう」とした。「おうめいきょう」は、牛の皮や骨を煮て得たゼラチンのこと。


海参(イリコ) Tilpanc テリパンク
主効 精液 及び諸筋絡を清潤する。
注:海参(イリコ)は、乾燥したナマコ(海鼠)のこと。

河豚(ふぐ) Vorsch ホルス
主効:筋骨を弛緩する。あるいは、風寒筋攣疼痛、あるいは、疝気腰脚転筋疼痛に服用する。煮て食べてもよい。

蝦蟇(がま) Kikvorsch キッキホルス
主効 風湿、瘡毒、筋骨、疼痛、あるいは、痢毒、疳瀉、あるいは崩漏、瀉血、皆これを用いる。また、黒く炒って、研いで粉にし、外用すれば、血は止まり、瘡は癒える。
注:ガマガエル。

蟹爪(かにつめ) Kreeftescheren  ケレーフテシケーレン
主効  血筋を解し、血凝を逐う。諸血滞、これを服す。

葛上虫(かつじょうちゅう) Bonenspaanshevriegen  ボーネンスパーンセフリーゲン
主効 血肉を腐蝕し、お血を流去する。外用してもよい。本草にいう葛上亭長は、これである。
注: 葛上虫は、葛上亭長(かつじょうていちょう)の別名で、ハンミョウの一種。

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第15号 カイコのサナギが、子供の消化不良に効く。蝉の抜け殻が白内障に効く

昆虫を用いた食膳

最近、食膳という言葉をよく目にするようになりました。
ところで、昆虫はどうなのかと思い、調べてみました。

「中国民間食療偏方」(科学技術文献出版社)は、560ページの書籍で、
方剤2,312種もが記載されています。
そのうち、昆虫を使った処方は(蜂蜜をのぞき)、
わずか3種類でした。

もっとあるだろうと思って調べたのですが。
昆虫ではない虫は、蛇、蛙などの虫偏がつくのは、結構ありました。
しかし、やはり3種類でした。

その3種と、虫がつく生き物のうち、1つを紹介します。

1、蚕蛾(カイコガ)のサナギが、子供の消化不良に効く
材料:蚕蛾のサナギ 適量
製法と用法:炒めて食べる
効能効果:体力不足を補う。小児の消化不良に用いる。

2、蝉の抜け殻(蝉退―-センタイ)が白内障に効く。
材料:豆腐1かたまり、蝉退(センタイ)10個、白糖適量。
製法と用法:箸で豆腐に少し穴を開ける。
   白糖と粉末にした蝉の抜け殻をいれ、お椀の中に入れる。
   せいろで30分蒸す。豆腐をたべる。スープも飲む。
効能効果:清熱散風、明目。白内障の一般的症状に用いる。

3、蜂の巣(黄蜂房―-オウホウボウ)が虫歯の痛みに効く。
材料:黄蜂房(蜂の巣)、卵(ニワトリの)各1つ。
製法と用法:蜂の巣を火のうえであぶった後、卵を加え、
      さらに水を加えて、卵が熟すまで煮る。
      卵を食べスープも飲む。
効能効果:清熱解毒、殺虫止痛、虫歯の痛みに用いる。

ここまでは、昆虫が材料です。

次は沙虫(光裸星虫)(シャチュウ)です。

4、疲れて元気がない時には、沙虫(シャチュウ)
材料:沙虫(光裸星虫)、ニラ 各適量
製法と用法:始めに沙虫(光裸星虫)をきれいに洗い、
      ニラ(韮) と一緒に強火で炒める。おかずとする。
効能効果:慈陰補陽、清熱降火。疲れて元気がないのを治す。

注:慈陰補陽という言葉には、強精剤的なニュアンスがありますね。
ところで、沙虫(光裸星虫)とはなにかと、
  いくつかの辞書を調べたのですが、
  一つにだけ、「すなむし」とありました。
これでは、答えになっていません。沙は砂ですから。
大陸のネットで調べましたが、よく分かりません。
写真が出てくればよいのですが、出てきません。
文章から判断すると、どうやらゴカイかその類いのようです。
沙虫(光裸星虫)を使った料理が、
  大陸のネット上に、盛んに出てきます。
また、沙虫(光裸星虫)の養殖で、大もうけなどという文章が出てきます。
ゴカイを美味しいと食べるところがある、
  と何かでみた記憶がありますから、
  やはりゴカイかその近縁種でしょう。

追記:さて、この文を書いた後に、
   「動物本草」(中医古籍出版社)という本を手に入れました。
沙虫の生薬としての名称は、「方格星虫」で、
  学名は、Sipunculus nudus Linnaeusです。
この学名から日本名をたどると、「スジホシムシ」でした。
まあ、初めて目にする名前ですが。
「動物本草」の図を見ますと、
  ミミズに似ていますが、両はじは細く、
   中央部は太くなっています。
食欲がわかない姿です。
「動物本草」には、
  一部の地区では「冬虫夏草」の代用としているとあります。
「冬虫夏草」に類似した薬用効果があるのでしょうか?
それとも、味が似ているのでしょうか?
  疑問ですね。

筆者注:薬膳は、一般的には、美味しくありません。
薬膳とか、食物療法の本を見ても、味としてはまずそうな感じです。
そこで、ある時、中国人の医師(中国の超名門大学出身です)に、聞いたことがあります。
「薬膳は、美味しくないんじゃないのですか?」
答え、「まずいよ。薬だから」
これが、本当のことです。
美味しそうな、薬膳料理が世の中に出ていますが、
美味しさと、薬用効果を両立させるのは、難しいでしょう。

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第11号 ロバの皮の薬用効果。動物薬のリスト その2

現代日本で使用されている動物系生薬のリスト その2

松浦漢方のリスト
松浦漢方は名古屋の漢方薬のメーカーでもあり、生薬の問屋でもあります。
そことも取引があるので、
松浦の小分け生薬・粉末薬品の相場表というのが、
手元にあります。
要するに、生薬は天然物なので価格が変動するということですね。
また この価格が小売店に対する卸値であり、カタログを兼ねているわけです。
現役の生薬ということになります。

生薬・粉末薬品相場表に記載されている動物系の生薬をあげて見ましょう。

阿膠(あきょう): ロバ由来のニカワ
猿頭霜(エントウソウ:  猿の頭の黒焼き!
海馬(カイバ):     タツノオトシゴ
カタツムリの黒焼き:  その名の通り、
カマキリの巣:      巣とは言うが、
実際はカマキリの卵(ソウヒョウショウ)
ゴオウ(牛黄):     牛の胆石
五倍子:         虫コブ
五八霜(ごはっそう)=反鼻(はんぴ):まむし
五霊脂:         ムササビの一種の糞
サンシャ(蚕砂):     蚕の糞
シャ虫(しゃちゅう):   サツマゴキブリ
ジリュウ(地竜):     ミミズ
スイテツ=ヒル(水蛭):   蛭
ゼンカツ(全蠍):     サソリ
センタイ(蝉退):     蝉の抜け殻
珍珠母(チンジュボ):    真珠貝の殻
ドベッコウ(土別甲):   スッポンなどの亀の甲羅
ハチミツ:
ビャッキョウサン(白殭蠶):
フジコブ(藤瘤):     藤の虫こぶ(カミキリムシの一種が寄生したもの)
ボウチュウ(虻虫):   虻
ボレイ(牡蛎):     牡蛎(カキ)の殻
マタタビ(又旅)(木天蓼): マタタビの虫こぶ
マムシ(姿焼):
ムカデ(百足):
八つ目鰻:
ユウタン(熊胆):熊の胆
リュウコツ(竜骨):哺乳動物などの化石類
ロクジョウ(鹿茸):鹿の角
ロホウズ(呂蜂巣):蜂の巣
ローヤルゼリー:
ウゾッコツ(烏賊骨):イカの軟骨
カイクジン(海狗腎):オットセイの陰茎
ジャタン末(マムシ蛇胆):いわゆるマムシのきも

ウチダ和漢薬のと、共通の部分もあれば、違う部分もあります。それぞれに解説をつけると面白いでしょうが、いずれ書きます。

今回は、一番最初の一つだけ。

「阿膠(あきょう)」について。
ニカワって知っていますか?若い人は、ピンとこないでしょうね。
動物(羊、牛、兎など)の皮やスジ(つまり腱)を煮出して固めたもので、
接着剤として用いられました。
いまは、化学合成した良い接着剤があるので、特殊な用途以外は使われなくなりましたが。
まあ、本当に奇妙なもの、
なんせ 動物の皮が原料の接着剤ですから、が使われていました。



この写真は漢方薬の問屋として、東京で一番知られているウチダ和漢薬の商品です。
私の店の漢方薬、生薬の多くはウチダ和漢薬から仕入れています。
(クリックすると拡大します)


(クリックすると拡大します)
本物の阿膠はこんな色・形をしています。(中には黒い板状のものもあります)

「阿膠(あきょう)」は、ロバの皮から煮出したニカワです。
これに、薬用作用があるのですから、ふしぎなものです。
どんな作用かというと、止血作用、その他があります。

阿膠(あきょう)が入っている漢方薬で、保険薬として、薬価基準に収載されているのもあります。
例をあげると、「猪苓湯チョレイトウ」
「猪苓湯合四物湯チョレイトウ ゴウ シモツトウ」
「炙甘草湯シャカンゾウトウ」
「温経湯ウンケイトウ}や
「弓帰膠艾湯キュウキキョウガイトウ」。

「猪苓湯」は主に、膀胱炎に用います。
一般的に膀胱炎には、抗生物質を用います。
しかし、漢方薬も結構効きます。しかも、胃を荒らしません。
さて、抗生物質で、たいてい膀胱炎は治るのですが、
膀胱炎を繰り返す人がいます。
また、抗生物質を投与されて、尿から菌が消えても、
まだ膀胱炎様の症状が続き、
病院で訴えても、尿から菌が消えているから治っていると言われ、
困ってくる場合があります。
こんな時は、この「猪苓湯」、または別な漢方薬をしばらく服用すると、良くなることが多いのです。
多分、こういうことではないかと思います。
猪苓湯」だけでも、軽い膀胱炎は治ることが多い。
また、抗生物質を投与されれば、菌は死にますが、
炎症の起こった膀胱壁が、すぐに元に戻らない場合がある。
そうすると、菌がいないが、不快感、膀胱炎様の感じは続く。
そこに、「猪苓湯」などの漢方薬を服用すると、
膀胱壁が正常な状態になるので、
治ることになるのではないかと推定します。

と言った具合で、阿膠(あきょう)は、
現在も日本で使用されている動物系生薬です。

最古の本草書である「神農本草経」には、以下のように記載されています。
阿膠:一名傅致膠.味甘平.出東阿.
治心腹内崩.労極洒洒如瘧状.
腰腹痛.四肢酸疼.女子下血.安胎.久服輕軽身益氣。
------腰や腹の痛み、手足の痛み、
女子の下血に効果がある。
安胎作用(妊娠を安定させる)がある。
永く服用すれば、身体が軽くなり、気を益する。

現代的な薬理効果としては、「中薬臨床手冊」によれば、
1. メマイ、動悸など。
2. 喀血、吐血、血便、血尿、子宮の大量出血などの止血作用。
3.熱による消耗、不眠など
そのほか、肺を潤し止血する作用がある。

また、ロバ以外の動物のニカワにも、何らかの薬効があるようです。



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第6号 現代日本で使用されている動物系生薬のリスト その1

漢方薬の問屋として、東京で一番知られているのは、
 ウチダ和漢薬です。
私の店の漢方薬、生薬の多くはウチダ和漢薬から仕入れています。
今、手元にウチダの生薬相場表がありますが、
 そこに記載されている、
 動物薬、虫関係の生薬を挙げて見ましょう。

表に記載されているということは、
頻度はともあれ、今もどこかで、なんらかのことで使用されていることです。

烏賊骨(ウゾッコツ):  これはイカ(烏賊)の軟骨。
亀板(きばん):     亀の甲羅。
牛黄(ごおう):     牛の胆石、
蚕砂(さんしゃ):    蚕(かいこ)の糞のこと。
しゃ虫(シャは、庶の下に虫):サツマゴキブリの一種、室内害虫のゴキブリとは違う種です。
地竜(ジリュウ):    蚯蚓(ミミズ)のこと。
水蛭(すいてつ):    ヒルのこと。
石決明(セッケツメイ): アワビ、トコブシの殻。
全蠍(ぜんかつ):    サソリ。
蝉退(せんたい):    蝉(セミ)のぬけがら。
桑ヒョウ蛸(そうひょうしょう);カマキリのたまご。
白彊蚕(びゃっきょうさん):蚕蛾(普通のカイコ)の幼虫が白彊菌にかかって死んだもの。
別甲(べっこう):    スッポンの甲羅。
虻虫(ぼうちゅう):   あぶ。
牡蛎(ぼれい):     牡蛎の貝殻。
熊胆(ゆうたん):    熊の胆(クマノイ)。
鹿茸(ろくじょう):   鹿の角。
露蜂房(ろほうぼう):  蜂の巣。
阿膠(あきょう):    にかわ。
五倍子(ごばいし):   虫コブ。
ミツロウ(蜜蝋):     
木天蓼(もくてんりょう):マタタビの虫コブ。
竜骨(りゅうこつ):   哺乳動物の骨などの化石。
海狗腎(かいくじんー): オットセイの陰茎。
海馬(かいば):     タツノオトシゴ。
蝸牛霜(かぎゅうそう): かたつむりの黒焼き。
蛤カイ(ごうかい):   とかげの雌雄一対。
しまへび 原形:     しまへび。
蛇胆(じゃたん):    ヘビのキモ。
真珠末:         真珠、つまりパールを粉末にしたもの。
スッポン蒸し焼き。
スッポン黒焼き。
スネークパウダー。
津蟹(つがに)の黒焼き:  モクズガニを黒焼きにしたもの。   
土竜霜(どりゅうそう):  モグラの黒焼き。
反鼻(はんぴ):      まむし
反鼻津蟹鹿角霜(はんぴつがにろっかくそう):マムシ、モクズガニ、鹿の角の黒薬を混ぜた物。別名「伯州散」。  
まむし原形姿焼き。
まむし末。
百足(むかで)
八つ目鰻 乾燥
乱髪霜(らんぱつそう):   髪の毛 人毛の黒焼き。
冬虫夏草(とうちゅうかそう):虫の死体にキノコが生えたもの。多くの種類がある。  


以上見てくると、わずかながら日本でも虫関係、虫偏の生薬が使われています。

もっと多くの種類が使われた方が、
 個人的には良いと思うのですが、
 法的にも難しく、
 また、奇妙な清潔志向の国では、
 使われないでしょうね。

それぞれの生薬について解説すると面白いのですが、
 それだけでも膨大な記述になるので、
 追い追い 解説していきます。

なお、
私は、薬剤師です。埼玉県朝霞市で、
「昭和薬局」という薬局を経営しています。
昭和時代の昭和ではなく、
「昭和薬科大学」を出ましたので、「昭和薬局」と名づけました。

ブログでは、虫に関することを書いていますが、
 これはあくまで趣味の領域です。
上記の動物系生薬は、当店では扱っていません。
まともな(というのも変ですが)漢方薬、
 健康食品などを扱っています。

漢方の勉強と趣味をかねて集めた資料から、
 虫関係のものを紹介したら面白いだろうと思い、
 ブログをはじめました。


しかし、真面目な動機もあります。
 動物系生薬の中から 、今までになかった新薬が、
 いくらでも見つけられる可能性があります。

昆虫系爬虫類系の薬に関して、
 抗がん作用があるものが、非常に多いように見受けられます。
世界中の製薬会社が血眼になって、
 画期的な抗がん剤を探していますが、
 動物系の生薬には、目を向けていないようです。


このブログを目にした、製薬関係の人、薬学の研究者にお願いしたい。
動物系の生薬にもっと目を向けていただきたい。
画期的な新薬を創薬していただきたい。
動物系の生薬は、前人未到の宝の山です。
ぜひ、人類の健康に大いなる貢献をしていただきたい。


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プロフィール

鈴木 覚

Author:鈴木 覚
埼玉県で薬局を開局しています。
漢方の勉強と趣味を兼ねて資料を集めている内、虫類にも面白い薬効があることに気がつきましたので2006年からブログをはじめ、今までご紹介してきました。
是非多くの方々に虫類の薬効を広く知っていただければ幸いです。
初めての方は【第1号】はじめに をご覧ください。

ご質問ありましたらtwitterにて。
ただし、虫に関する話題に限ります。



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