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【昭和薬局】薬剤師  鈴木 覚
〒351-0035 埼玉県朝霞市朝志ヶ丘1-2-6-106
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第243号 蛇の黒焼でぼろ儲け

蛇の黒焼きについての、面白い記述を見つけたので、紹介します。


『商売うらおもて』 大阪朝日新聞経済部編 、日本評論社,大正15年 より。
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「ボロく儲かる蛇の黒焼  井守(イモリ)の黒焼はホレ薬ではない」


敷居をまたぐや、異様な臭いが鼻をうつ。しめったやうな香ばしいやうな、そのくせ鋭い臭いである。

顔をあげたらヒャッとした。大小幾多の蛇がのたうっている。もぐる奴、のびる奴、
とぐろをまいてる奴、時々頭をあげては気味悪い舌を出す。その横に焼いたのがある。
黒こげになったままうねっている。その隣に瓶詰がある。瓶の中には卵がある。

蛇の子供がいる、イヤどこを見ても長虫ばかり。夏の盛りに、体中ゾックリと粟立つ。


ここは 滋賀県蒲生郡、琵琶湖に近き武佐村(注:現・近江八幡市武佐町)である。
その村の蛇取りの名人 佐藤栄吉氏の家の裏手を覗くと、三尺に四尺くらいの木箱が十ばかり。
数知れぬ縞蛇(シマヘビ)がとぐろをまいている。蝮(マムシ)もいれば烏蛇(カラスヘビ)もいる。
数は縞蛇が一番多く、日に干匹ぐらい獲れることもあるそうな。

『一所に入れておいて腹が減るとことですぜ。大きい奴が小さいのを飲んじまいますよ。
ところが のまれた奴が腹の中でヒックリかえって、また口から出てくるから面白いですよ』と。


さすがは蛇だ、気が強い。その隣には真黒いのがいる。太く短い黒光りの奴が気味悪く並んでいる。 
これは烏蛇(カラスヘビ)というて、めったにいないそうな。次は蝮(マムシ)の箱だ。


おそるおそる近づけば、蝮はやっぱり威張っている。一つ一つとぐろをまいて、
ツンと頸(くび)を立て、一國一城の主を気取っている。その高慢な頸を金火箸でつかみあげ、
巧みに口を明かせる。鋭い牙が二本出る。木切れをもってゆくとそれにかみつく。
木切れに無色な汁がたれる『これが毒ですよ』

更に蛇焼き窯に案内する。
煉瓦で二尺と一尺五寸ぐらいの四角に、二尺くらい積みあげ、上に網をおいて、
下から二日ばかり蒸し焼きにするのだそうな。網の上には蛇も蛙も同席して、
そのほか井守(イモリ)も亀もいる、井守が赤い腹を黒く焼かれて 上むいている。

『惚れ薬ですか?』と愚問を呈する。
『いや、子供の虫下しにするんです』と。
多年の疑問が、容易に一蹴(いっしゅう)された。

縞蛇は、生きたまゝ血をとって呑む人もいるが、多くは焼いて粉にして
東京、大阪、朝鮮、北海道まで出すという。肺、肋膜の薬になるそうな。
黒蛇も同様、蝮は生きたまま焼酎につけてその焼酎を飲むと万病に効くそうな。
真偽の程は知らず。


 『今までどれだけ殺したって?
そりゃわかりませんね。
明洽三十五年に始めて、何百萬 手にかけたか判りません。
蛇は、ここ十里四方位が一番よく、それより遠いと効能が薄いそうです。
三月から五月ごろまで 主に縞をとり、七月から十一月ころまで蝮をとります……。
えゝ なかなか種切れになりませんよ。
一匹が十から十五ぐらい卵を生みますし、小さいのは放して 来年とりますからね』と。


なるほど、琵琶湖と叡山を庭の中に入れるだけあって気は大きい。
野原の蛇を放し飼いのように心得ている。

値段は、ここを出てゆくのが縞一匹七十銭ぐらい、黒三円ぐらい、蝮一円ぐらい。
それが他所へゆくと、縞二円以上、黒十二円以上、蝮三円五十銭以上もするそうな。
だから京阪神からの買い手が、汽車賃をかけて来ても、ボロイ儲けがあるそうだ。


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注:烏蛇(カラスヘビ)とか黒蛇は、特定の種類ではなく、黒化型のものを指しています。
たとえば、シマヘビの一部の個体は黒いことがあります。
普通のシマヘビも黒いシマヘビも、薬としての効果は変わりないでしょう。


しかし、数が少ないことと、黒いと不気味で強そうなので、薬として効くような気がするのでしょう。
さて、烏蛇(カラスヘビ)とか黒蛇のことを、烏梢蛇(ウショウダ)であるとしているのが
しばしば見られますが、日本には烏梢蛇はいません。

標題には、黒焼きとありますが、文の内容からすると、蒸し焼きの様です。
もし黒焼きだとすると、蛇本来の色が消えてすべて真黒になっているはずです。
そうすると、普通のシマヘビと黒化型のシマヘビ(カラスヘビまたは黒蛇)と区別がつかず、
価格の差は出ないことになります。

また、蝮やシマヘビは、蒸し焼きの方が、多く生産されていましたから。
現在でも、マムシの蒸し焼きは、比較的簡単に手に入りますが、
黒焼きは、ほとんど手に入りません。
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プロフィール

鈴木 覚

Author:鈴木 覚
埼玉県で薬局を開局しています。
漢方の勉強と趣味を兼ねて資料を集めている内、虫類にも面白い薬効があることに気がつきましたので2006年からブログをはじめ、今までご紹介してきました。
是非多くの方々に虫類の薬効を広く知っていただければ幸いです。
初めての方は【第1号】はじめに をご覧ください。

ご質問ありましたらtwitterにて。
ただし、虫に関する話題に限ります。



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